『社会福祉学の〈科学性〉 ソーシャルワーカーは専門職か?』


知識の体系化と技術の〈科学〉化によって、理想は実現するはずだった。
フロイト理論からEBMまでー専門職としての認知とそれを保障する学問としての〈科学〉性を求め、社会福祉はどのような歴史を辿り、そして今どこへ向かおうとしているのか。
社会福祉学をめぐる科学・物語・政治

※注意※
書評でもなんでもなく、思いつくままに羅列してるだけです。

医者をモデルにして科学化の道のりを歩んできた社会福祉学ソーシャルワーク理論。
その後の科学化の終焉。反専門職主義の中、ソーシャルワーカーは批判された。
専門家による介入への批判。
介入しなければ批判され、介入しても批判されるソーシャルワーカーの歴史。
反省的学問理論。おのれに向けられた批判を内面化することで、正当性を保つ学問。
ポストモダンソーシャルワーク

現在のソーシャルワーク理論。医学モデルと二分化された理論モデル。
一方には反省的学問理論を、もう一方にはデータに基づく権限を持って実践に臨んでいる。
実践モデルの二分化。ハートマンは閾値を設定した。
ソーシャルワーカーが専門家としての役割を降り、クライエントと対等な関係の中、
ナラティブと経験を有効にすべき一方で、専門知や権限は捨ててはいけない。
反社会的と定義される行為には阻止もしくは防止するように介入しなくてはならないから。

最後に著者があげるのは、パールマンの立てた問。

人間の基本的な社会的・経済的・心理的ニードを充足するに足る資源が
不足もしくは欠如している状態において、はたしてケースワークは効果的でありうるのか


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海外の学問を「社会福祉学」とするのに、ちょっとどうなの?感はあった。
日本特有の学問名称を海外のものにあてると、分かりづらくなる。
三島自身が言ってる通り、本書で語られた事から先は具体的で細やかな議論が必要になる。
それは僕自身、ひっかかることは沢山あった。
社会福祉学の〈科学〉性に関しては疑問がかなり残った。
良い本だとは思います。